有給休暇の理由は聞かれるの?取りづらい・言いづらい問題と対処法

もし会社に有給休暇の理由を聞かれても、法的な報告義務はありません。そのため無理して詳細を答える必要はなく、「私用のため」と伝えておけば問題ありません。

とはいえ、人手不足や繁忙期などで、言いづらいと感じることもありますよね。スムーズに有給休暇を取得するためには、なるべく角を立てない周囲への配慮や、礼儀正しい振る舞いがポイントになります。

今回は「有給休暇が取りづらい・言いづらい問題」と「その対処法」を中心に、働く人が知っておきたいルールを解説していきます。

目次

有給休暇の申請も理由も言いづらい問題

有給休暇は「私用のため」と伝えれば問題はないものの、実際には申請自体や理由を言いづらいと感じている人は多数います。

『女の転職type』が働く女性266名を対象としたアンケートによると、63.4%の人が有給休暇の申請を「言い出しにくい」と感じているそうです。

▼有休を申請する時、「言い出しにくい」と感じる?

(画像引用元:PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000846.000012506.html

ちなみに同調査では、42.6%の人が「別の理由を伝えて有給休暇を取ることがある」と回答しています。

▼別の理由を伝えて有休を取得することはある?

(画像引用元:PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000846.000012506.html

このように、有給休暇の取得には心理的なハードルを感じやすく、私用なのに「体調不良」や「法事」と嘘をついてしまうケースも少なくないようです。

有給休暇の理由を聞かれても報告義務はなし

実際のところ、有給休暇を取得するにあたって、会社へ理由を詳しく報告する法的な義務はありません(労働基準法第39条)。

理由が趣味の旅行でも、デートでも、単なるリフレッシュであっても、申請書には「私用のため」と記載しておけばOKです。

また、会社側は「慢性的な人手不足」や「繁忙期」などを理由に、有給休暇の取得を一方的に拒否することはできません。会社には、別の日に変更してもらう「時季変更権」という権利がありますが、これが認められるのは「同じ日に複数の人が休みを希望し、事業の正常な運営が妨げられる」といった、かなり限定的なケースのみです。

よほど特別な事情がない限り、会社は有給休暇の申請を拒否できませんのでご安心ください。

そもそも、なぜ会社は理由を聞いてくるのか?

法律上は理由を言う必要がないにもかかわらず、上司が理由を聞いてくることがあります。これは決して「休ませないため」だけではありません。主に以下のような意図が含まれていることが多いです。

  • 単なるコミュニケーション(雑談):「どこか旅行にいくの?」など、悪気なく会話のきっかけとして聞いているケース。
  • 緊急時の連絡体制の確認:海外旅行や電波の届かない場所に行くなど、万が一のトラブル時に連絡がつくかどうかを把握しておきたいケース。
  • 特別な休暇制度が適用できないかの確認:身内の不幸や自身の病気などが理由の場合、会社によっては「忌引休暇」や「傷病休暇」といった別の特別休暇が使える可能性があるため、確認しているケース。

このように、会社側にも正当な意図がある場合もあるため、過剰に警戒しすぎる必要はありません。

有給休暇の理由を聞かれた場合の対処法

もし有給休暇の詳しい理由を聞かれても、基本的には「私用のため」で通すことをおすすめします。「法事」や「体調不良」などと嘘をついてしまうと、外出先で同僚に遭遇したり、SNSの投稿からバレてしまったりして、信用を失う原因になりかねません。

もし上司に突っ込んで聞かれた場合は、「少し外せない用事がありまして」などと、嘘にならない範囲でぼかして答えるのが無難です。あまりにもしつこく聞かれたら、「プライベートな用事のため、詳細はお答えできません」と丁寧にお伝えするとよいでしょう。

また、申請理由を「私用」としたうえで、職場で角を立てないためのコツは以下の3つです。

  • 早めに申請する:予定が決まったら、なるべく早く(2週間〜1ヶ月前など)申請を出しておくと、会社側も人員調整がしやすく安心です。
  • 休暇前に引き継ぎを行う:「私が休んでいる間、〇〇の件はここに資料があります」と上司や同僚に共有しておくと、不在時のトラブル防止になります。
  • 感謝を伝える:休暇前や復帰後に「お休みをいただき、ありがとうございました」と一言添えるだけで、周囲に好印象を与えられます。

有給休暇の理由を聞かれる場合のまとめ

もし会社に有給休暇の申請理由を聞かれたら、「私用のため」と答えるのが一番の正解です。変に理由をでっちあげてしまうと、後からつじつま合わせが必要になり、ややこしい問題に発展しかねません。

会社側が「詳細な理由を言わないなら承認しない」と圧力をかけることは、法律違反となる可能性が高いため、まず起きないと考えてよいでしょう。

「早めに申請する」「しっかりと引き継ぎを行う」「周囲に感謝を伝える」といった基本的なマナーを守り、礼儀正しく振る舞っていれば、トラブルが起こることはほとんどありません。ご自身の権利である有給休暇を、気兼ねなく有効に活用してください。

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